障害者差別解消法の「合理的配慮」の公的機関での義務化、民間では努力義務となってから、聴覚障害者からの情報
獲得要求が拡大しています。これまでわからないまま「我慢を強いられていた」聴覚障害者にとって「合理的配慮」は、
我慢からの解放となり得る法律です。
ここでは聴覚障害者への情報保障のツールとして普及して来ているUDトークについて説明しますので参考にして下さい。
UDトークはスマホ用アプリで、個人使用は無料です(使用時間の制限が有りますが、月額240円で無制限となります)。
法人が使用する場合は法人契約(有料)が必要です。
詳細はUDトークのHPをご覧下さい。
※ UDトークは開発会社Shamrock Records,incが権利を所有しています。
UDトーク活用の前提条件は?
1 インターネット環境
2 UDトークアプリのインストール
3 個人活用では240円/月、法人はケースに応じた法人契約をして下さい。
4 必要な単語の事前登録(地名、人名、専門用語)
5 法人では担当者を配置して継続的な管理が必要です。
6 聴覚障害者が個人として利用する場合は、主催者(学校や研修担当者)の承認が必要です。
7 文字化した文面データーの活用の可否(メール転送)を確認をして下さい。
8 有効活用には学校、研修側の理解が必須です(先生・講師の滑舌を含めて)。
使用方法
① スマホへ話す (電車内での緊急事態等に) |
直接、スマホ内蔵マイクに話す。 | 必要な物品 スマホ 1台 ※ 周囲の雑音によって認識が悪くなる場合 もあります。 |
② マイクを使う これはダイソーのイヤホンマイク (近くで話してもらう場面、例として 商品紹介や窓口での会話に) |
![]() |
必要な物品 スマホ 1台 マイク |
③ 延長コードを使う 少し離れて画面を見ること が可能 (講座、研修で講師が動かない 場面で、一番前の席でスマホ画面 を見る場面に) |
![]() |
必要な物品 スマホ 1台 マイク 延長コード |
④ スマホとタブレットの共有 (2台持っている場合) 講師のポケットにスマホを、口元に イヤホンマイクで可能です。 講師スマホは画面ガード設定で! |
![]() |
必要な物品 スマホ 2台 (タブレット可) マイク |
⑤ WT01(ブルートース) マイクを使う アマゾンで購入出来ます。 参考 36,000円程度 予算が取れる場合はフォナク社の ロジャーペン関連機器を購入下さ い!! |
![]() |
必要な物品 スマホ 1台 WT01マイク WT01は話し手の胸にぶら下げます。 話し手が動き回れます! ※ 学校向きかも知れません! |
⑥ ビデオ用ワイヤレスマイク を使う |
![]() |
必要な物品 ソニーワイヤレスマイク iRig2 変換プラグ 接続コード ソニーワイヤレス (オーディオテクニカ ピンマイク ) |
⑦ 音響機器からの入力 ホールや体育館等広い場所や 複数のマイクを使う場面では 音響機器からの出力から音源 もらうことをお勧めします。 ここではXviveの利用ですが、 音響機器からiRig2経由でスマホに 入力して、他のスマホへ共有も可能 です。 |
![]() 運搬用スピーカー「ダイパーシティ」の場合 |
必要な物品 Xvive (ギター用無線機器) iRig2 変換プラグ 接続コード スマホ (共有で台数が広がります) ![]() Xviveはアマゾンで15,000円程です。 |
差込口に注意 接触面が4と3の物が あります。自分の機器に合わ せて購入下さい。 アイホンは4極コードを。 |
![]() |
拘らなければ100円ショップにも 同様コード、ジャックが売られています。 |
接続機器の紹介
iRig2、接続コード、変換ジャック |
![]() ⑥で紹介の ソニーワイヤレス、スマホ・・・ ワイヤレス送受⇒iRig2⇒スマホ 例 |
![]() ⑦ で紹介の Xvive (音響機器モニターより) 音響機器⇒Xvive送受⇒iRig2⇒スマホ |
![]() その他 ヒアリングループからも文字化が可能 iRig経由スマホへ ループ⇒ソラ⇒iRig2⇒スマホ ボリュームの調整が大切です。 |
![]() Amivoiceマイク WT01 WT01 ⇒ スマホ システムとして簡単な方法です。 講師が動き回る場合にどうぞ!! |
![]() 外付けマイク色々 ②~④の場合 |
ロジャー機器は高価ですが認識は良いと言われており、UDトークに対応した機器も出ています。上記⑤でも紹介しています。
教育場面では、耳で聞き、目でも確認出来る方法として、このロジャーを取り入れている学校も多いようです。
自治体によってはロジャー機器にも助成金が出ているケースも有ります。住んでいる自治体に確認下さい。
![]() 上記ロジャーについてはphonak社か補聴器屋さんで確認を!! |
![]() ロジャー機器 (補聴器で聞きながら、UDトーク側への表示も可能) |
今後の課題
・ UDトークの費用を負担は誰が?
・ 接続機器の費用を負担は誰が?
・ スマホ、タブレットの購入は誰が?
・ セッティングは誰が?
・ ログ活用の判断は誰が?
・ 修正が必要な場合は誰が?
参考
・ 情報保障として手話通訳を依頼する場合は、交通費+派遣費が必要となります。
※ 手話通訳者の時間単金は3000円から2000円位で、時間数によって派遣者数が変わります。
単金は地域によって異なりますので、住む地域の担当窓口で確認下さい。