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 数年前に購入した「仏教、本当の教え」(中公新書)より

  あらためて読み返しました。

  ・ 壮大な伝言ゲームの果てに。が副題となっている。
    印度        →  中国 → 朝鮮 → 日本
   サンスクリット語     中国語         漢字(中国語?)
    日本では漢語のままで読まれている。聞いている庶民は全くわからない。ずーーーと何百年も黙って聞いている庶民もえらい!
    何故漢語のままなのか?
    お釈迦様の教えは、印度から真っ当に日本へ届いたのか?
    何故、鎌倉時代に浄土宗、浄土真宗、曹洞宗、日蓮宗が誕生したのか?
    よーわからんことに応えてくれる本だった。

 ・ 三国一の花嫁って
    インド(天竺)、中国(震旦)、日本(本朝)のことだって。三国一と言うと「世界イチ」のことだって。三州、遠州、尾州の三国ではないのだ。
    震旦というのは、サンスクリット語でチーナ・スターナを音写したもので、チーナは秦とか支那の意で、スターナは領域という意味で、支那の
    領域だって。そこから英語のチャイナになったそうです。ヘエーー

 ・ 北枕
    日本では不吉な寝方となっています。
    印度では最も良い寝方が北枕。中国にも北枕の言葉が無いそうな。
    印度では北に理想の国が有って、南は死に関する国が有ると信じられているそうだ。
    日本人は釈尊の入滅シーンの描写だけ見て、北枕は不吉となった。なんだ「不吉」じゃーない!こんな間違いするな!

 ・ 蓮の花
    印度ではめでたい花、日本ではお寺の花  なんじゃー印度からの伝言ゲームは間違いだらけ!

 ・ 大昔は印度のことを「中国」と言っていた
    印度は昔、中心の国だったから「中国」。昔の中国ではインドのことを「中国」と言っていた。
    日本の事を、日本人は「粟散辺地(ぞくさんへんち)」と言っていた。粟をまき散らした様なチッポケな島だ。

 ・ 仏教は
   第一に、徹底して平等を説いた
   第二に、迷信やドグマや占いなどを徹底して排除した
   第三に、西洋的な倫理観を説かなかった
   凄いぞお釈迦さん!

 ・ 仏教は生まれによって貴賤が決まるのではなく、行いによって貴賤が決まると説いた。
   もっと凄いぞお釈迦さん! 現代の印度は完全な身分社会カースト制だ!やっぱ仏教が広まっては困るーー為政者にはーー

 ・ 仏陀(ブッダ)とは
   「目覚めた人」という意味で、お釈迦さんのことでは無い、「法」に目覚めればみんな仏陀だそう。
   おいらもブッダになれるのだ!?

 ・ 女性蔑視は
   仏教には無かった。釈尊の弟子には女性もいた。
   仏教国の現代日本には女性を正会員にしないゴルフ場がある。お前は仏教徒か?いや違った。女性を山にも登らせない宗派もある。
   良い教えだったのだ!インドからの「伝言ゲーム」で途中で間違えたらしい!

 ・ 釈尊の弟子には
   女性もいた。十大弟子のほかに31人を加えた41人がいて、その中には23人の女性がいたが、中国に伝わるころには31人が削除
   されてしまった。どこで伝言ゲームを間違えたのか?
   こんな間違いだらけの仏教とは知らなんだ!

 ・ 印度には女性の哲学者がいた。尼僧だそうな。印度の今はどうなっちまった?

 ・ 釈尊は弟子と一緒に托鉢をしていたそうな。日本の大寺院のえらいさんは托鉢なんかするかいな?
   釈尊を神格化するために「釈尊托鉢」の所は抹消されたそうな。
   神格化は怖い!


 ・ 日本の仏教はシャーマニズムの域を出ていない。と中村元先生は言ってたそうな。
   護摩燃やしたり、お守り売ったり、おみくじで金稼いでる!

 ・ 印度のバラモン教はホーマ(護摩)を行っていた。釈迦はこのホーマの儀式を否定していた。しかし日本の真言密教では
   取り入れられている。
   釈尊の教えは何処へ行ったの?

 ・ 原始仏教では迷信じみたことを徹底して批判していた。
   原始仏教スバラシイ!

 ・ 仏教の八正道
   ① 正見 しょうけん  正しく見ること
   ② 正思 しょうし  正しく考えること
   ③ 正語 しょうご  正しく言葉を用いること
   ④ 正業 しょうごう  正しく振る舞うこと
   ⑤ 正命 しょうみょう  正しく生活すること
   ⑥ 正精進 しょうしょうじん  正しく努力すること
   ⑦ 正念 しょうねん  正しく思念すること
   ⑧ 正定 しょうじょう  正しく精神統一すること
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